Pet Mag. | 大切なペットのための情報マガジン

愛ペット健康ライフ


横峯さくらさん(プロゴルファー)&トロくん(チワジャック)~あの人の愛ペット健康ライフ~

8歳からゴルフを始めて、小4で全国小学生大会で優勝。身長155㎝と小柄ながら国際大会で活躍。2014年には結婚して翌年から米国女子ツアーに参戦して好成績を収めるなど、ゴルフへの熱情を燃やし続けている横峯さくらさん。
彼女の活力の元となっている愛犬・トロくんとの生活について、語っていただきました。
PROFILE
  • 飼い主:横峯さくらさん(37歳)
    プロゴルファー。2021年2月に第1子を出産 Instagram
  • 愛犬:トロくん(6歳)
    チワワとジャックラッセルテリアのMIX「チワジャック」。世渡り上手な性格

アメリカ生活に光をさしたトロくんとの出会い

「米国女子ツアーに参加することになって、アメリカでの生活をスタートさせた当時、慣れない環境のなかで辛い思いをすることがありました。犬を飼いたいと何度も思いましたが、こんな状況で犬を飼うのは難しいかもしれないと感じたんです。
アメリカでは、日本のようにペットショップで犬を買うのではなく、シェルターに出掛けて保護犬を譲り受けるのが一般的なのですが、オフの日になにげなくシェルターを巡ったときに、トロに出会ってしまいました。
まだ生後2ヵ月くらいの子犬だったのですが『おいで!』って日本語で話しかけたら、トコトコって歩いてきてくれて。別の場所から夫が『おいで!』って同じように声をかけると、同じように歩いて来てくれたんです。それが決定打になり、勢いのままにトロを譲り受けることになりました」

名前の由来は「トロフィー」

「日本では保護犬を譲り受けるにしても審査があったりいろいろ大変だと聞きましたが、アメリカでは保護犬にはチップが埋め込まれていて、その後の追跡調査が可能なため、簡単な手続きのみで譲り受けることができるんです。
いくつかの書類にサインをして、ワクチン代を支払ったら終了。1時間ほどで、トロは我が家の犬になっていました。
ちなみにトロという名前は『トロフィーを運んで来てくれるかな?』との想いから。何か良いことを私たち夫婦にもたらしてくれる存在になってくれれば――と思って名付けましたが、それ以上の存在になってくれています」

トロくんとの生活がスタート

「飼い始めてしばらくは、トロのおかげで愉快な日々。ティッシュやおしっこシートをぐしゃぐしゃにしてしまったり、体力が余っているのかホテルの部屋中を走り回って大騒ぎしたり。
試合のときに夫がキャディーをしてくれているのですが、ふたりしてクタクタになって帰ってきても、夫がトロを走りに連れて行ってくれました。めちゃくちゃ走らせて、どうにかこうにか体力を消耗させて、ホテルでおとなしくしてもらう毎日で――今思えば、夫はすごく大変だったかもしれませんね」

米国ツアーはいつだってトロくんと一緒

「ツアーの最中、トロを一緒に連れて行っていました。
これも日本と大きく違うことなのですが、アメリカでは飛行機の客室内にペットを同行させることができるんですよ。座席の下に入れればOKなので、どこに行くにも一緒に行動できるんです。また、ホテルもワンちゃんOKなところが多いのでストレスはほとんどありませんでした。

試合の結果が悪かったときには、トロに癒してもらうのが私のなかのお約束。温かい彼を抱きしめて、なでてあげて、「よし! 明日からがんばろう!」って、モチベーションを高めることができました。

犬って……体温が高いからなのか、そばにいてくれるだけでホッとするんです。あのぬくもりやかわいさが私を救ってくれました。
ここだけの話ですが、トロは夫の100倍は癒しをくれる、なくてはならない存在。そういえばアスリート仲間でも割と犬を飼っている人が多いように思います。みんな、辛い気持ちを犬に癒してもらっているのかもしれませんね」

帰国がトロくんにとっての試練の場に……

「これといって苦労らしい苦労はしていないのですが、一番辛かったのは、日本に帰国するときでした。
狂犬病がある国からない国への移動ということで、狂犬病のワクチンを打って、証明書を提出して、さらに検疫場みたいなところに2週間、トロを預けなければならなかったんです。
彼と離れることに対する私自身の不安もありましたが、ひとり離されてしまったトロを思うと胸が痛みました」

心優しいお兄ちゃん的存在

「犬と赤ちゃんが一緒に暮らすことを心配する人もいるようですが、我が家はまったく問題ありませんでした。というか、トロが息子をきちんと守ってくれるので、子育てを助けられています。
息子がグズって泣いていると、トロがそっとそばによってペロペロと顔をなめてあやしてくれますし、ピタッと寄り添ってなだめてくれることもあります。
自分の弟だと思ってるんでしょうか。実のお兄ちゃんのように息子に接してくれるので、安心して見ていられるというか、何をしていも微笑ましくて。
もうちょっと息子が大きくなったら、良い友達になってくれるのではないでしょうか。

もしもトロがいなかったら、息子には別の人生が待っていたかもしれない――そう思うときがあります。子育てをするうえで、そして子どもの感受性を育むうえで、犬はとても貴重な存在。トロがいてくれて、本当に良かったです」

トロくん&自身の健康のためにしていること

「トロは本当に健康なので、特に何もしていません。できるだけ一緒に散歩もしてあげたいのですが、仕事柄なかなか難しくて……。それでも、トレーニングをするときに一緒に走ったり、庭を走り回らせてあげることがあります。
あ、今はしていないのですが、以前は自宅でのトレーニングで逃げ回るトロを捕まえたら終了、という遊び的な要素をプラスしていたことがあります。
犬を捕まえるなんて、簡単でしょう?って思うかもしれませんが、ジャックラッセルテリアの血を引いているからか、トロはめちゃくちゃすばしっこいんですよ。なかなか捕まえることができない私をおちょくるように、フェイントをかけてきたりして(笑)。
運動不足で嘆いている人は、ジャックラッセルテリアを飼うといいかもしれませんね」

自分自身の体づくりは、「食」を中心に

「私自身は今は出産や育児で落ちた体力を戻しているところなので、食べられるときにしっかり食べ、なるべく体重を落とさないようにする程度ですかね。あとは、トレーニング中にプロテインを飲んだり。まだまだゴルフもがんばっていきたいので、今後は体調に合わせていろいろ考えていくことになると思います。
来年からヨガも取り入れたいと思っていたところなので、トロと一緒に「ドッグヨガ」とかやれたらいいですね。トロと一緒なら、すごく楽しめると思うので」

横峯さん流・愛犬との暮らしMyルール

その1 遊ぶと決めたら、しっかり遊ぶ
その2 少しのことでは怒らない
その3 やりたいことは、やらせてあげる

 
「息子が生まれてから、トロに関わる時間はどうしても減ってしまいがち。その分、今日はトロと遊ぶ!と決めたら、ひたすらかわいがって、ひたすら遊ぶよう心掛けています。
『怒らない』というのはちょっと難しいところではあるのですが、息子とトロが遊んでいるときに、トロがはしゃいでしまって、息子に傷をつけてしまうことがあるんです。でも、それはトロが悪いわけじゃなくて、不可抗力的なもの。起きてしまったことなのでトロを叱ったり怒ったりは絶対にしません」

トロくんの愛用品をチェック

息子のブランケット

「息子のおもちゃを共有して遊んでいることが多いのですが、特に気に入っているのは息子が肌身離さず持っているブランケットですね。ポイッと床に置くと、その上にのって寝ている姿をよく見かけます。
それから、気に入っているのはトロ専用のベッド。日が当たる場所に置いてあげると、心地よさそうに居眠りしています」

おわりに

今回お話を伺うなかで見えてきたのは、単なる愛玩動物ではなく、家族の一員として丁寧にトロくんと向き合っている横峯さんの姿でした。
優しいご主人、愛らしい息子さん、そして“癒し係”のトロくん。4人の暮らしのなかで活力を貯めて、これからも横峯さんならではの、パワフルで軽快なプレーで私たちを魅了してほしいものですね。

 

Photo_福田一稀 Interview & Text_和栗恵 Edit_篠原泰之



PAGE TOP